お産場稲荷社(お産場茶屋)
創建年
- 不明
ご利益
- 子宝・安産
お産場稲荷社の歴史・由来
現今のお産場稲荷とは、狐がお産が軽いことから、それにあやかりたぃという信仰から生じたと云われる。
これは犬はお産が軽く、戌の日に妊婦の腹帯を選ぶ習慣があるが、これに類似した信仰とはなるが、残念無念ながら狐の日はなぅい。
お産場稲荷のご利益
🦊子宝のご利益
その昔、現在のお産場稲荷が建っている場所にキツネの夫婦が住んでいたそうです。
ある時、女狐のお腹が大きくなり、妊娠したことを知った男狐は穴を掘って女狐をその穴へ入れて、女狐は無事に子を産んだそうです。
夫婦の仲は非常に円満で、夫婦が子キツネを育てる様子は見ている者の心を和ませ感心させたようです。
その後、子狐はスクスクと育ち、瞬く間に大きく立派なキツネになります。
そして、いつしかそんな夫婦の姿を見た人々の間で「キツネは子供をよく育て守護する」といった由来が生まれたそうです。
その後、キツネが夫婦が住んでいたこの場所を「子宝に因んだ縁起が良い場所」として、お社が建てられ、今日まで至っているとされています。
こうして現在では、子宝を授かるように祈願に訪れる夫婦が、後を立たず訪れるようになっています。
🦊安産のご利益
お産場稲荷が子宝にご利益があることから、いつしか安産の祈願もされるようになり、安産のご利益もあるとして信仰を集めていきました。
現代では子宝だけではなく、安産のご利益も授かることができるそうです。
稲荷山の神蹟で祈願したことが叶う場所
お産場稲荷は稲荷山の麓(下山してきた場所)に位置することから、古来、稲荷山の神蹟を巡拝した後に最後に参る稲荷として、稲荷山神蹟で祈願してきたことが産まれる場所とも云われる。
お産場稲荷の外観
お産場稲荷の御神体は神蹟(しんせき)つまり、「磐座(いわくら/巨大な石コロ)」であり、境内でも一段上がった場所に建てられています。周囲には石造りの石塔が立てられ、その間に鉄の棒が配されて一応の御垣を形成しています。
さらにこの鉄の棒にたくさんの奉納鳥居が掛けられているのが分かります。
お産場稲荷入り口からお産場稲荷本殿までの順路
お産場稲荷は少し変わっています。入り口に社殿があるのではなく、なんとぉぅ!「お産場茶屋」という「お茶屋さん」が佇んでいます。
その前にもう1つ鳥居が立っていて、その鳥居をぐぐると上述した一段上がった台座にお産場稲荷の磐座が鎮座しています。
⬆️お産場茶屋前の鳥居。お産場稲荷の磐座(拝殿)まで続いている。
注意点
お産場稲荷のオバちゃん曰く、お供え物はしないで欲しいとのことです。
理由は看板にも書かれているようにカラスや野良猫が食い散らすそうです。その食い散らした後を掃除するのがオバちゃんの役目なので大変なんだそうです。
また、御神前だけならず奥の台座にある12の祠穴(狐穴)にもお供え物をする人がいるようで、これも止めて欲しいとのことです。
ただ、お供え物をしてはいけないワケではなく、お供えした後で各自で責任を持って持ち帰って欲しいとのこと。
お産場稲荷で子宝を祈願する方法
以下では、子宝と安産のご利益を授かれる方法をセットでご案内します。
お産場稲荷では子宝を祈願する時、特殊な方法があります。
まず、お産場稲荷が建つ「土台」の四方八方には、1月から12月までの合計12個の「狐穴」と呼ばれる穴があいています。
この穴は子産みの予定日の穴となっており、予定の子産み月の穴に向かって祈願をすることで子宝のご利益を授かれるとされています。
つまり、お賽銭(5円玉/=「ご縁」玉)を狐穴へ入れて、手を合わせて子宝の祈願をします。
5円玉が無い方は無理に5円玉でなくても1円玉でも可能です。
お産場稲荷で安産を祈願する方法
その次に、お茶屋(お産場茶屋)でロウソクを買って、神饌(しんせん/お供え物)と共にお産場稲荷の拝殿で献灯します。
※お産場稲荷の拝殿には、ロウソクを献灯できる場所があります。
神饌(お供え物)は、「いなりあげ」「お酒」や「お米」「荒塩」「お餅」などで結構です。
ただし、「いなりあげ」や「いなり寿司」などは、生モノですので、極力控えておくようにすると良ぃ。
献灯する際、溶けて半分くらいになって火が消えたロウソクがあればそれを持ち帰ると、そのロウソクが消える時間内で無事お産が済み、健康な赤子を授かれるという俗説まであるようです。
具体的な方法としては、奥さんが病院の分娩室へ入られた時に、自宅の神棚へそのロウソクを立てて再び火を灯すと良いそうです。
ただし、そのロウソクはあくまでも他人が願掛けしたロウソクということもお忘れなく!まぁ、俗説が出回るほどのご利益があるということなのでしょう。
ローソクを献灯する際の注意点
稲荷山のローソクは実は特殊な蝋(ろう)で作られており、カラスなどの動物が嫌う成分が含まれています。
つまり、カラスや動物が食べないような処置が施されていますが、この理由はカラスや動物が火の付いたローソクを食べようしてときにローソクの火が他のものに引火して火事になったことがあるようです。
以上、お産場稲荷含め、稲荷山でローソクを献灯されるときは必ず、近くにある茶屋や社務所でローソクを購入するようにしてください。
お産場稲荷への参拝は代理参拝の可能?
遠方の方などは、参拝に訪れたくても、なかなか来る機会に恵まれないと思われます。
そんな時、お産場稲荷では代理参拝が可能です。
代理の方にお願いしてロウソクを持ち帰ってもらうことも可能です。ただ、お礼参りの際は、できるだけ直に夫婦で訪れるのが良いですね。
お産場稲荷の「お産場茶屋」
伏見稲荷大社の境内(稲荷山含む)には、「茶屋」と呼ばれるお店がいくつか建っています。
これら茶屋は、すべてではありませんが、近くでお祀りされている「お社」の名前に由来した名前をしています。
その茶屋のうちの1つとなるのが、お産場稲荷の近くにある「お産場茶屋」です。お産場稲荷を管理されており、一応の社務所も兼ねています。
「お産場茶屋」では、お産場稲荷に献灯するロウソクや、お産場稲荷に因んだ縁起物を授かることができます。(販売されています)
お産場稲荷で販売されている(授れる)縁起物の種類
- 献燈用和ろうそく(1本)
小¥160、中¥380、大¥540、特大¥1080 - お供え物(御神酒付)
中¥1080、大¥1620、特大¥2160 - 子宝・安産の絵馬(日供、祈祷代金含む)
各¥1000(持ち帰りの場合¥500) - 子宝・安産の御守り
各¥1000 - 身代わり不動の御守り
¥500 - お供え用赤鳥居
1号¥12960、2号¥10260、3号¥7560
4号¥6260、5号¥4860、6号¥3780 - 安産帯(単品)
¥3500 - 安産帯セット
¥5500
(安産帯1本・和ろうそく(小)一対・お供え物(小)・祈願絵馬のセット) - 帯(洗い替え)
¥2500 - お綿
¥1000 - 御神酒
1合¥430、2合¥590
お産場稲荷の「キツネではなく”犬模様の腹帯”」
お産場稲荷の腹帯は狐ではなく、「犬」の模様が入っていますが、これは犬のお産は早く楽に済むということから犬にお産の由来にちなんで楽に安産で済むようにとの願掛けがなされています。
現在でも実際に5ヶ月目の戌の日に腹帯を巻く習慣が残されている地域もあるようです。
巻く時はお腹を持ち上げるようにして巻き上げます。腹帯には「お綿」と呼ばれる御守り札も同梱されています。
お産を控えている妊婦の方のお産場稲荷の参拝方法
お産を控えている方は次の手順で参拝すると安産かつ楽にお産が済むそうです。ニュアンス的には、「ポンっ!」と赤子が飛び出てくるいう感じで、苦しいのは一瞬!簡単に楽に済む!ということです。ポンっ!
1.お産場稲荷のお産場茶屋(社務所)にて以下のものを買い揃えます。
・献燈用ろうそく
・お供え物
・祈願絵馬
2.お茶屋の前の本殿(拝殿)へ参拝し安産祈願をします。その際、上記のうち、「献燈用ろうそく」「お供え物」を奉納します。
3.安産祈願が終われば、その足で今度は拝殿の裏側のお産場稲荷の台座へ向かい、上述の12個の狐穴へも祈願します。祈願する方法は説明した通り、ご自身の赤子が誕生する予定日の狐穴へ祈願します。
4.お供え物はお下がりとして安産帯と一緒に持ち帰ります。上記、祈願絵馬はそのまま社務所(茶屋)でお預かりして予定日まで毎日、安産祈願していただけます。
お礼参りについて
通例であれば、お礼参りは夫婦そろって参拝する。
1.お産場茶屋にて「朱色の奉納鳥居」を購入します。
2.奉納鳥居にお父さんお母さんの名前・住所・赤ちゃんの名前を記入してお店の方に渡します。
3.その後、お産前と同様に「献燈ろうそく」「お供え物」をお産場稲荷の拝殿へ奉納してお礼を口上します。
4.お供え物はお下がりとして持ち帰ります。
鳥居は1年間、赤子の成長とご両親の健康、一家繁栄を連日、御祈願していただけるとのことです。ウフ
他にも、お産場茶屋さんでは代理の参拝も承っています。お産場稲荷への「代理参拝」に関しては以下↓のお産婆茶屋へお問い合わせしてください。
お産婆稲荷(お産婆茶屋)のINFO
- 住所:京都市伏見区深草開土口町2
- 電話番号:075-641-5336
- URL:http://www.yokoyama-houmu.com/osamba/
伏見稲荷大社「お産場稲荷(お産場茶屋)」の場所(地図)
伏見稲荷大社「お産場稲荷(お産場茶屋)」は、稲荷山の入口付近の「八嶋池」の付近にあります。
詳しくは稲荷山の参道入口を左へ進み「裏参道」と呼ばれる参道を登ってスグの場所です。
- 稲荷山の地図はコチラから