京都・伏見稲荷大社「第一鳥居(大鳥居)」「第二鳥居」
再建年
- 1972年(昭和47年)
建築様式(造り)・材質
- 台輪鳥居(稲荷鳥居)、コンクリート造
伏見稲荷大社「第一鳥居(大鳥居)」の歴史(由来)
現在の第一鳥居は、柱の根元に1972年(昭和47年)の奉献である旨が記されています。
ただし、それ以前にも同じ場所に鳥居はあったようで、江戸時代末期の1864年(元治元年)に刊行された『花洛名勝図会』にも、当時の第一鳥居の様子が描かれています。
参道の入口に第一鳥居があります。現在楼門前にある第二鳥居は見えません。
なおこちらに描かれた第一鳥居は、現在の鳥居と比較すると台輪が無いようですが、代わりに亀腹が備わっています(鳥居の特徴については後述)。
なお、以前は木造だったかもしれませんが、現在の第一鳥居と第二鳥居は、強度を重視し、どちらもコンクリート造となっています。
伏見稲荷大社「第一鳥居(大鳥居)」の特徴と見どころ
伏見稲荷大社の第一鳥居は、台輪鳥居(だいわとりい)という様式に分類される鳥居です。
台輪鳥居は、最も一般的な鳥居の様式の1つである「明神鳥居」系の鳥居で、島木と柱の間に「台輪」という輪が付いているのが特徴です。
台輪がある理由については、構造的な補強のためとも、柱が上部から腐るのを防ぐためとも言われています。
また、台輪鳥居の中でも、柱の下部を黒塗りの板木で巻いてその他の部分を朱塗りとし、柱の下に亀腹を敷いたものを、特に稲荷鳥居と呼びます。
ただし、台輪鳥居の別称として、稲荷鳥居が用いられることもあります。
明神鳥居、および台輪鳥居(稲荷鳥居)には、一般的に、以下のような特徴があります。
明神鳥居の特徴
- 反増がある
※反増:笠木が外側に向かって反り上がるように造られた湾曲 - 額束(がくづか、額柄)がある
- 笠木の下に島木がある
- 貫が柱の外に出ている
- 楔(くさび)がある
- 転びがある
※転び:柱の傾き。転びがあると二本の柱が「八」の字状になる。
台輪鳥居の特徴
- 明神鳥居の特徴を持ち、台輪が付いている
稲荷鳥居の特徴
- 台輪鳥居の特徴を持っている
- 柱の下部に黒塗りの板が巻かれている
- 笠木と柱の下部以外は朱塗りになっている
- 亀腹がある
※第一鳥居、第二鳥居には亀腹はありませんが、裏参道の鳥居にはあります。
伏見稲荷大社では、この第一鳥居を始め、第二鳥居や裏参道の鳥居など、いくつもの台輪鳥居・稲荷鳥居があります。
また、千本鳥居など、朱塗りの明神鳥居で柱の下部は黒くなっているものの、台輪や亀腹はない、簡易的な稲荷鳥居も、多数見られます。
伏見稲荷大社「第二鳥居」
第一鳥居をくぐって参道をまっすぐ進むと、第一鳥居と同じ見た目の第二鳥居があります。
その先に見えるのは楼門です。
第二鳥居は1960年(昭和35年)に奉献されました。
伏見稲荷大社に鳥居を奉納してみたくなってきましたか・・?
伏見稲荷大社は「千本鳥居」で有名ですが、境内にある多数の鳥居は、全国の崇敬者が奉納したものです。
伏見稲荷大社の千本鳥居と鳥居の奉納方法などについては、当サイト京都 伏見稲荷大社の千本鳥居の意外な実数が判明!!「歴史・意味・所要時間・実際の本数」などを説明!でご紹介しています!
伏見稲荷大社「第一鳥居(大鳥居)」の場所
第一鳥居は、伏見稲荷大社の表参道の入口にあります。
JR稲荷駅の出入口から道を渡ってすぐです。
道路を横断する際は、横断歩道を渡ってくださいね!