2018年、伏見稲荷大社の境内に、新しい休憩所とカフェがオープンしました!
庭園や池、山を望むテラス席を有し、京都の老舗店が手掛けるこだわりの抹茶やオリジナル抹茶パフェがいただけます。
こちらのページでは、伏見稲荷大社に誕生した休憩所「啼鳥菴(ていちょうあん)」の名前の由来や建物の特徴、そして啼鳥菴内のカフェ「稲荷茶寮」のおすすめメニューなどをご紹介しましょう!
伏見稲荷大社「啼鳥菴」とは?~名前の由来~
啼鳥菴(ていちょうあん)は、伏見稲荷大社の「八島ヶ池」のほとりにオープンした休憩所です。
テラス席からは、四季折々の表情を見せる庭園や、稲荷山の眺めが楽しめます。
無料休憩所は入口を入って右手に30席ほどが用意されています。
左側は、カフェ「稲荷茶寮」となっています。
「啼鳥菴」名前の由来
「啼鳥菴」の名前は、盛唐時代の詩人・孟浩然の漢詩『春暁』の一説
春眠不覚暁 処処聞啼鳥
に由来しています。
孟浩然『春暁』
学校で誰もが習った『春暁』。
知ってる・・!でもどういう意味だったかな?
というあなたのために、ここで上掲の一説の読み方と意味をご説明します。
本文
春眠不覚暁 処処聞啼鳥
読み方
春眠暁を覚えず(しゅんみん あかつきをおぼえず)
処処啼鳥を聞く(しょしょ ていちょうをきく)
意味
春の暁は気候が穏やかで心地よく、夜明けに気づかずに寝過ごしてしまった。
ふと目を覚ますと、あちらこちらで小鳥の鳴く声が聞こえる。
なお、「春眠暁を覚えず」はことわざとしても用いられます。
意味はそのまま、「春の夜は心地よいので、朝になったことに気づかず眠り込んでしまう」ということで、春の朝、気持ちよく眠ってつい寝過ごしてしまった時や、家族がなかなか起きてこない時などに使います。
「啼鳥菴」建物の特徴
「啼鳥菴」の建物は、北山杉を梁や柱に使った数寄屋造り(すきやづくり)の建築で、前述の通り、内部は無料休憩所と茶店「稲荷茶寮」になっています。
北山杉とは
北山杉は、京都市北区中川を中心とした地域で育った杉の木です。
古くから朝廷や寺院の所領として林業が営まれ、室町時代に千利休により茶の湯文化が確立された後は、茶室などの数寄屋建築に好んで用いられました。
桂離宮や修学院離宮にも使われ、江戸時代以降は民衆にも広がって、和室には北山杉が必需品となりました。
1966年(昭和41年)に「京都府の木」、1998年(平成10年)には「京都府伝統工芸品」に指定されています。
数寄屋造りとは
数寄屋造りとは、床の間や違い棚など、茶室の様式を取り入れた日本の伝統的な建築様式の1つです。
基本的には、内面から客をもてなすのを良しとし、飾り気のない簡素で洗練された造りデザインが好まれるものの、柱や棚に角材ばかりでなく丸太や皮付きのもの、あるいは変わった形の木や竹を用いるなど、自由な発想で、色々な工夫がなされました。
「数寄」とは、「好き」のことで、何かに執着すること、特に、和歌、茶の湯、生け花など風流なことを好むことを意味します。
「数寄屋」は、「好みに合わせて自由に造った家」という意味を持ちます。
伏見稲荷大社「稲荷茶寮」とは?
稲荷茶寮(いなりさりょう)は、京都・伏見「椿堂(つばきどう)」が手掛ける日本茶カフェです。
啼鳥菴の一角に、2018年1月にオープンしました。
店内に20席、テラスに36席が設けられ、献上宇治抹茶や季節のスイーツがいただけます。
神社境内のカフェで抹茶をいただくという、京都らしい、風流な体験ができる上、スイーツがかわいらしく、「フォトジェニックなカフェ」としても人気となっています。
椿堂は1879年(明治12年)創業の老舗で、伏見稲荷大社や東福寺の御用達(ごようたし)も務めてきた由緒ある茶舗(ちゃほ)です。
茶葉などを販売する店舗の他、店舗に併設する茶房「竹聲(ちくせい)」、東福寺の庭園を眺めながらお茶をいただける茶処「一華院(いっかいん)」、そしてこちら、伏見稲荷大社の「稲荷茶寮」と、喫茶店も展開しています。
椿堂茶舗の住所・お問い合わせ先
- 住所:京都市伏見区深草北新町635
- 電話番号:075-644-1231
- ホームページ:http://www.inarisaryo.kyoto/
伏見稲荷大社「稲荷茶寮」の人気・おすすめメニュー
稲荷パフェ
- 稲荷パフェの値段:1,300円
稲荷茶寮は、これなしでは語れません!
名物「稲荷パフェ」は、自慢の抹茶を贅沢に使い、抹茶アイスクリームと自家製餡、だんごなどの生菓子、白狐を描いたふ焼きせんべいを乗せ、更には干菓子の「鳥居」と揚げ稲穂で飾った、オリジナルスイーツです。
ふ焼きの白狐は、稲荷茶寮の向かい側にある白狐社にちなみ、玉と鍵を加えた姿で描かれています。
名前はconcon(コンコン)というそうで、店内にもいますから、探してみてください!
トッピングの一部が、季節限定・数量限定で変更される場合もあります!

濃い抹茶ぜんざい
- 濃い抹茶ぜんざいの値段:1,100円
お茶のプロならではの濃厚な抹茶の香りと苦み、ふっくらとした自家製あずき、そして上品な甘みが癖になる、とっておきのぜんざいです。
抹茶好きならぜひぜひ!お試しください。
濃い抹茶ソフトクリーム
- 濃い抹茶ソフトクリームの値段:600円
その名の通り、茶舗こだわりの濃~い抹茶ソフトクリームです。
パフェと同じ白狐のふ焼きがトッピングされています。
なお、季節限定メニューもありますので、詳しくはホームページまたは現地でご確認ください!
平日限定ランチメニュー
スイーツメニューをご紹介してきましたが、稲荷茶寮にはお食事のメニューもありますので、ランチにもピッタリです。
冬季の平日限定ランチメニューは「抹茶そばと稲荷寿司」(1,500円)です。
茶そばというのはよくありますが、こちらは京都のだし専門店「うね乃」直伝のお出汁が決め手のオリジナル「抹茶そば」です。
お稲荷さんは、伏見稲荷大社御用達の中村屋謹製ということで、伏見稲荷大社らしいランチセットとなっています。
※茶そばセットは冬季のみで、夏季は代わりに「稲荷かき氷」が提供されます。
伏見稲荷大社「啼鳥菴・稲荷茶寮」の営業情報・お問い合わせ先など
営業情報(営業時間・定休日)
- 営業時間:10時から16時(L.O 15時30分)
- 定休日:水曜日(祝日の場合営業)
※長期休暇中の水曜日も営業する場合があります。
※祝日の水曜日の翌木曜日が臨時休業になる場合があります。
※年末年始は営業日・営業時間が異なります。
住所・お問い合わせ先
- 住所:京都市伏見区深草藪之内町68
- 電話番号:75-286-3631
- ホームページ:http://www.inarisaryo.kyoto/
伏見稲荷大社「稲荷茶寮・啼鳥菴」の場所(地図)
権殿脇の階段を上り、玉山稲荷社の前で千本鳥居とは反対の左方向へ進みます。
玉山稲荷社からすぐの三差路を右に曲がると、啼鳥菴の建物が見えます。
千本鳥居から本殿方面への帰り道でもあります。
- 伏見稲荷大社大鳥居から徒歩約5分、本殿から徒歩約3分
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