京都・伏見稲荷大社「御膳谷奉拝所」

スポンサードリンク

京都・伏見稲荷大社「御膳谷奉拝所」

創建年

不明
推定:上古時代

奉拝所の建築様式(造り)

切妻造り
妻入り

屋根の造り

銅葺き

例祭

大山祭・山上の儀(例年1月5日)

御膳谷奉拝所の読み方

伏見稲荷大社の境内には、難しい漢字の表記で読みにくい名前の御祭神や社殿がありますが、「御膳谷奉拝所」は「おぜんたに ほうはいじょ」と読みます。

御膳谷奉拝所の歴史・由来

御膳谷奉拝所の看板

御膳谷奉拝所は、稲荷山7神蹟のうちの1つとされています。

しかし、御膳谷奉拝所には神蹟はありません。

御膳谷奉拝所が7神蹟の1つである理由とは、稲荷大神が鎮まるとされる「三ヶ峰(みつがみね)」に、古来より毎日、神饌を共進(お供え)するための準備が行われる神聖な場所であること7神蹟の1つに数えられています。

かつて神饌が準備されていた場所

  • 御饗殿(みあえどの)
  • 御竈殿(みかまどの/オカぁマでん フフッ)

そして驚くことになんと!現在もこの風習は継続して続いており、毎日、朝と夕方に神饌をお供えしているそうです。

ただし、現在は上記の「御饗殿」や「御竈殿」といった施設は今はなく「祈祷殿(きとうでん)」が代わりに存在しています。

すなわち現代では、御山へ直接、神饌をお供えするわけではなく、祈祷殿で一括してお供えをしています。




御膳谷奉拝所の見どころ(見所)

御膳谷奉拝所・御饌石

祈祷殿の最奥には「御饌石(みけいし)」と呼称される石があります。

御饌とは、神様に捧げる食事のことを意味し、つまりこの石は、神様に食事を捧げる「台」とされており、別名で「神石(しんせき)」とも呼称されます。

 

この石の上に神饌(お供え物)を供進することで、三ヶ峰にお宿りする稲荷神へお捧げしていることになります。

毎年、1月5日に伏見稲荷大社で執り行われる「大山祭(山上の儀)」では、約70枚の斎土器いわゆる土器(どき..ドキっ)の器にお神酒(白酒)が注がれて、この「御饌石」の上に供進されます。

⬆️大山祭の様子(伏見稲荷大社パンフレットより引用)

かつてお神酒が振舞われる際、奪い合いのケンカになり、ケガ人が出たなどの理由から、一時期、振る舞い酒が禁止されていたようです。神からのお下がりを奪い合うとは大変、嘆かわしいことです。

なお、祈祷殿では一般の方でも稲荷神へお供えができます。

お供えの申し込み方法は直接、御膳谷奉拝所へ直接訪問するか、事前に電話で問い合わせする必要があります。

御膳谷奉拝所・社務所

御膳谷奉拝所には、稲荷山・四つ辻より山頂にかけて唯一の社務所があります。ここではお守りのほか、御朱印も授かることができます。

注意点としては、稲荷山山頂には御朱印を拝受できる場所はありません。山頂にはお塚と末広家という茶屋しかありません。

山頂の御朱印、いわゆる「稲荷山」の御朱印をいただけるのは、山頂から少し下った先にあるこの御膳谷奉拝所になります。

御膳谷奉拝所・社務所の歴史・由緒

戦前までは民間が運営しており、その頃は「修験道(しゅげんどう)の道場」として多くの参詣者がここを訪れ、滝行や断食修行をしたそうです。

ちなみに、現在でもなんと!修行の申し込みができるとのことです。

ただし、滝行をされる場合は注意があり、現在では稲荷山の滝行場所のほとんどが、一般の民家の敷地になっているとのことです。

つまり、すべての滝で滝行が行えるわけではないので、詳細については御膳谷奉拝所へ直接、問い合わせる必要があります。

御膳谷奉拝所のお塚群

御膳谷奉拝所お塚御膳谷奉拝所には、たくさんの「塚」があります。

これら塚は、稲荷講やその他の崇敬者1人1人が奉納した塚になります。

稲荷講とは「いなりこう」と読み、稲荷信仰の信者が稲荷神社を参詣するために作った小さな組織(団体)のことです。

稲荷講の小さな組織とは、伏見稲荷大社が指定した会員を「長」として、地域単位などで区切った「支部」と言う形で細かな組織を形成しています。

なお、講員の募集や運営管理は稲荷大社が母体となって行っています。

会費は「年会費制」で2000円からです。

  • 正講員:2000円
  • 特別講員:3000円
  • 名誉講員:7000円

大山祭

冒頭でもお話ししたように、この御膳谷奉拝所では、古来、踏襲されている「大山祭」と呼ばれる祭礼が執り行われています。

この大山祭は伏見稲荷大社でも由緒が謎とされ、ただ伝統のみが踏襲さている祭典となります。

例年、1月5日の午前中にこの大山祭が執り行われ、他の6つの御神蹟に先立って玉垣に注連縄(しめなわ)が張られます。

伏見稲荷大社では、これを注連縄神事と呼びならわしています。

そして午後からは、いよいよこの御膳谷奉拝所(祈祷殿)にて神事が執り行われます。

大山祭の日時

本殿の儀:1月5日12時〜/本殿にて
山上の儀:1月5日13時30分〜/御膳谷祈祷殿にて




御膳谷奉拝所の御朱印

御膳谷奉拝所では、オリジナルの御朱印をいただくことができます。種類は1種類のみです。

墨書きで「御膳谷」と書かれた御朱印です。

御朱印をいただける場所:御膳谷奉拝所・社務所

御朱印の初穂料(値段):300円

注意点としては、御朱印帳に書いていただけません。すでに書かれた書き置きタイプの御朱印になります。

御膳谷奉拝所のお守り

御膳谷奉拝所でもお守りを授与されていますので併せてご紹介しておきます。

身体健全守り

日々の健康安全が祈念されたお守りです。

  • ご利益:健康力向上するよ!
  • 初穂料(値段):1000円

福銭守り

種銭とも呼ばれる財を生み出す福銭が金運UPが祈念されたお守りです。

  • ご利益:蓄財・金運上昇!
  • 初穂料(値段):500円

金体守り

金体(きんたい)守りです。

  • ご利益:健康力向上のご利益があります。
  • 初穂料(値段):500円

祓守(はらえまもり)

大祓詞(おおはらのことば)いわゆる「祓い清めの祝詞」が内府として納められたお守りです。

  • ご利益:罪障消滅・万福招来
  • 初穂料(値段):1000円

御膳谷奉拝所の祈祷料

願意祈祷

家内安全、交通安全、商売繁昌、入試合格、身体健全、厄除け、災難除け、安産、心願成就、病気平癒

  • 以上、初穂料(料金):5000円

御塚前祈祷

  • 初穂料(料金):2万円

御塚前祭(要予約)

  • 初穂料(料金):3万6千円

御膳谷奉拝所へのINFO

住所

京都府京都市伏見区稲荷山官有地

窓口営業時間

8時30分〜16時30分

定休日

  • 年中無休
御膳谷奉拝所の場所

四ッ辻から10分ほど徒歩で歩いた先にあります。
眼力社・眼力亭からスグです。

終わりに・・

御膳谷奉拝所の付近周辺には、一息つくことができる「薬力亭」や「眼力亭」と言うお茶屋さんがあります。

いずれの茶屋も「薬力社」や「眼力社」の社殿の近くにあります。

また、トイレもありますので、ここで小休憩ができます。

山頂までは急な坂道の連続ですので、ぜひ、足を休めて思い出に残る参拝にしてください。

スポンサードリンク -Sponsored Link-


当サイトの内容には一部、専門性のある掲載がありますが、これらは信頼できる情報源を複数参照して掲載しているつもりです。 また、閲覧者様に予告なく内容を変更することがありますのでご了承下さい。