京都・伏見稲荷大社「御茶屋」【重要文化財】

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京都・伏見稲荷大社「御茶屋」【重要文化財】

創建年

  • 1615年(元和元年7月13日)から1660年(万治3年/江戸時代)
  • 推定:1643年(寛永20年/江戸時代)
再建年

  • 1788年(天明8年/江戸時代後期)
建築様式(造り)

  • 入母屋造
室内の造り

  • 数寄屋造
  • 書院造
大きさ

  • 桁行(奥行)7.6m
  • 梁間(横幅)7.9m
屋根の造り

  • 檜皮葺(腰廻)
  • 桟瓦葺(上部)
重要文化財指定年月日

  • 1927年(昭和2年)4月25日

京都・伏見稲荷大社「御茶屋」の読み方

伏見稲荷大社・「御茶屋」の読み方は「おちゃや」と読みます。

京都・伏見稲荷大社「御茶屋」の歴史・由来

伏見稲荷大社の「御茶屋」は、後水尾上皇が1641年(寛永十八年)に仙洞御所の1部として羽倉延次に与えた所領です。

羽倉延次とは、後水尾院(上皇)の付き人(雑用係)であった人物であり、国司の代理人である「目代(もくだい)」と呼ばれた役職に就く人物でもありました。(目代とは、現在の県知事の代理人に相当する役職)

羽倉延次の羽倉家は、代々、伏見稲荷大社の「社家(神職家)」でもありました。(一説に稲荷社家であった荷田氏を仮冒したとも)

「仙洞御所」とは「せんとうごしょ」と読み、後水尾上皇の皇居以外の所領のことです。

「御茶屋」は、もともとは仙洞御所に存在していたものが、現在の地に移築されたものであると伝わる。

1926年(大正15年)に伏見稲荷大社が要人を迎える為の施設である「貴賓館」を造営するために、「御茶屋」を含めた約600坪の敷地をまるごと購入して現在に至っています。

その後、1927年(昭和2年)に重要文化財に登録され、現在見ることのできる「御茶屋」は、1964年(昭和39年)に大修理されたものです。




京都・伏見稲荷大社「御茶屋」の役割・使用用途

現在の「御茶屋」は、従来のような「貴賓館」や「茶屋」として使用されることはありません。

現在では、通常は非公開とされていますが、年に数回、主に春先の4月の下旬から5月の上旬(GW)に一般に公開されています。

京都・伏見稲荷大社の特別一般公開の日程・時間・料金など

上述した通り、伏見稲荷大社のお茶屋は、例年、4月下旬から5月上旬に特別一般公開されています。

ただ、この特別一般公開日は、普段、一般公開されることがない、京都中の主たる神社や寺院などの重要文化財も、いっせいに一般公開される日でもあります。

つまり、京都中の主要な重要文化財の1つとして、ここ伏見稲荷大社の「御茶屋」が一般公開されていることになります。

「京都非公開文化財特別公開」の日程(開催時間)・拝観料金(御茶屋)

  • 公開時間(特別拝観時間):10時~16時まで
  • 拝観料:800円

伏見稲荷大社「御茶屋」で拝観できる展示品(絵図など)

  • 狩野探幽筆「中梅竹図」
  • 狩野永徳筆「金地設色草花図」

冬にもあった!?伏見稲荷大社「御茶屋」の特別一般公開!

御茶室が一般に公開されるのは、4月下旬から5月上旬とされるが、

2018年の一般公開では一般初公開の品々もあった

2018年には「京の冬の旅」という企画のもと、「冬」にも特別一般公開があった。

当企画は、例年12月から3月にかけて開催されており、概要としては

京都中の寺社における普段は一般公開しない場所や品々を特別一般公開する企画で2018年で52回目となった。

そして2018年に特別一般公開された15か所のうちの一つが、伏見稲荷大社の御茶屋だった。

の特別一般公開は、例年春の一般公開時に公開されるものの、以下でご紹介する

2018年に特別一般公開された品々
  • 初午ポスター原画
  • 棟方志功作の壁画「七大星韻図(ななだいせいいんず)」の中の「日昇昻韻図(にっしょうこういんず)」と「火華旺韻図(かかおういんず)」

以上の品々は一般初公開だった❤️

2018年「京の冬の旅」 伏見稲荷大社・御茶屋の特別一般公開「日程・拝観料金など」

  • 日程:1月10日(水)~3月18日(日)
  • 拝観時間:10時~16時(受付終了)
  • 拝観料金:600円
    ※団体割引あり

京の冬の旅のINFO

公式URL:https://ja.kyoto.travel/specialopening/winter/

伏見稲荷大社「御茶屋」の建築様式(造り)

伏見稲荷大社の「御茶屋」は「躙口(にじりぐち)」と言われる小さな入口を持たない茶室です。

建物の造りは、大正時代から昭和初期にかけての特徴が強く残る建築様式と言えます。

この茶屋は再建や改築が現在に至るまでに幾度か執り行われていたようで、書院造りの様式と数寄屋造りの様式を随所に残した貴重な遺構の1つでもあります。

京都・伏見稲荷大社「松の下屋」

伏見稲荷大社の草創1200年を記念して創建された「松の下屋」は、現在から100年前に宮司(伏見稲荷大社・神主)の官舎(国費で賄われる自宅)として建造されました。

松の下屋では、御茶屋の代わりにお茶と和菓子をいただくことができます。

伏見稲荷大社「松の下屋」

「松の下屋」の拝観料

  • 椿堂茶舗の献上抹茶『千寿』(季節の上生菓子付):1200円

「松の下屋」の中では、棟方志功(むなかたしこう)作の「襖絵・御牡丹図」「襖絵・御鷹図」を拝観することができます。

また、「松の下屋」の庭園は「回遊式庭園」となっており、これは「稲荷山三ヶ峰」を模して造営されているそうです。




御茶屋の見どころ

なんじゃもんじゃの木

御茶屋まで訪れたらぜひ立ち寄って見ていただきたいのが「なんじゃもんじゃの木」です。

何気なしに境内に自生している樹木ですが、この木、なんと!日本では本州木曽川流域と九州の対馬にのみ自生している珍しい樹木です。

  • 高さ:約3メートル
  • 直径:約60㎝
  • 学名:ひとつばたご

5月〜6月頃に小枝に小さな君の可愛いおチェチェ(訳:お手手)のような真っ白な花弁をつけます。 君て誰や あんま調子のんな

伏見稲荷大社「御茶屋」INFO

伏見稲荷大社・社務所

伏見稲荷大社「御茶屋」の場所(地図)

伏見稲荷大社「御茶屋」の場所は入口・楼門の右脇となります。

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