京都・伏見稲荷大社「傘杉社・二本杉社・三本杉社(験の杉)」
創建年
- 不明
御祭神
- 傘杉大神
- 一本杉大神
- 三本杉大神
伏見稲荷大社・傘杉社の読み方
傘杉社は「かさすぎしゃ」と読みます。
傘杉社(一本杉社・三本杉社)の歴史
傘杉社の周辺には、他にも杉に関連したお社があり「一本杉社」「三本杉社」と言うお社があります。
これらの社の周辺には巨木となった杉の木がたくさん自生しています。
その樹高は最大で50m、幹の太さ(直径)は2mを超える杉もあります。
伏見稲荷大社の記録によれば、平安時代にはたくさんの参拝者が、これらの杉の木の枝を折って持ち帰ったそうです。
持ち帰った後、植栽(挿し木)して枯れずに根が出れば「願い事が叶う」と云われていたようです。
参拝者が杉の木を折って持ち帰る理由
- 願い事を成就するため
- 伏見稲荷大社では稲荷山全体が稲荷神の寄り代とされている
- 特に稲荷山に群生する杉の木が寄り代とされている
後の時代になってから杉の木を御神木として、お祀りするためにこれらのお社が造営されたと考えられます。
初午大祭(福詣)と傘杉社(一本杉社・三本杉社)
例年、2月の初旬の初午の日は、伏見稲荷大社で初午大祭が執り行われます。
初午大祭は、平安時代から続く伏見稲荷大社の大祭の1つであり、別称で「福詣」とも呼ばれています。
伏見稲荷大社の初午の日は、日本全国から大勢の参拝客が訪れます。
そして古来、伏見稲荷大社の初午の日と言えば、稲荷山の杉の木の枝を持ち帰る日でもあります。
しかし、現在の伏見稲荷大社は平安時代とは違って杉の木の枝を折って持ち帰る参拝客はいません。
これには理由があり、杉の木の代わりにすでに用意された「験(しるし)の杉」と呼ばれる初午の日限定のお守りが用意されているからです。
平安時代は多数の参拝者に持ち帰るので、下半分に枝のない杉の木もあったようで、つまりは稲荷山の杉の木を守るためでもあります。
伏見稲荷大社の初午大祭の日は、早朝6時頃からたくさんの参拝者が訪れます。
8時には験の杉の授与が開始されますので、混雑を回避する目的もあって早朝6時頃から稲荷山を参拝してから麓の本殿へ降りてきて「験の杉」を授かって帰途に着かれる方もいます。
初午大祭で授与していただけるお守りの「種類・値段・ご利益」
初午大祭限定・験の杉守り
- 験の杉の授与時間:朝8時から
- 験の杉守りの値段:1000円
- 験の杉守りのご利益:五穀豊穣、商売繁盛、家内安全など
初午大祭限定・福かさね守り
- 験の杉の授与時間:朝8時から
- 験の杉守りの値段:2500円
- 験の杉守りのご利益:開運招福
初午大祭限定・達成の鍵守り
- 達成の鍵の授与時間:朝8時から
- 達成の鍵の値段:2000円
- 達成の鍵のご利益:諸願成就
傘杉社(一本杉社・三本杉社)の場所
傘杉社(一本杉社・三本杉社)は、御膳谷奉拝所から少し登った薬力社付近の薬力亭の左隣にあります。